水槽の上層を泳ぐ熱帯魚を飼育することで、アクアリウムの魅力が何倍にも広がります。水槽の各層に魚が泳ぐことで、立体的な景観を楽しむことができるようになります。
例えば、水面近くを優雅に泳ぐハチェットフィッシュと、底で過ごすコリドラスを一緒に飼育すると、水槽全体が生き生きとした空間になります。
初心者の方は、「上層の魚は管理が難しそう」「ジャンプしてしまうのでは?」と心配するかもしれません。でも大丈夫です。
今回ご紹介する熱帯魚は適切な環境さえ整えれば、十分に飼育を楽しむことができます。水槽の蓋をしっかりと設置し、基本的な水質管理さえしっかりできれば上層魚との素敵な生活が始まります。
記事のポイント
- 水槽の上層を泳ぐ熱帯魚
- おすすめの上層を泳ぐ小型魚5選
- おすすめの上層を泳ぐ中型魚5選
- コリドラスと上層魚の混泳は可能?
水槽の上層を泳ぐ熱帯魚

上層を泳ぐ熱帯魚は、水面付近を主な活動範囲にしています。
これらの魚を水槽に入れることで、上から見た景観も楽しめるようになります。また、上層を泳ぐ魚は水面付近をゆったりと優雅に泳ぐため、見ている人に癒しを与えてくれます。
飼育するときのポイント3つ
上層魚を飼育する際には、以下の3つのポイントに気をつける必要があります。
水槽の蓋をしっかり設置すること
多くの上層魚は、驚いたときにジャンプする習性があります。水槽から飛び出してしまう事故を防ぐために、必ず蓋を設置しましょう。
浮き草を活用すること
マツモやアマゾンフロッグピットなどの浮き草を配置することで、魚が安心して泳げる環境を作ることができます。自然界でも、水面付近には水草が浮いているため、上層魚にとって居心地の良い空間になります。
混泳の工夫をすること
上層魚だけでなく、中層・下層を泳ぐ魚と組み合わせることで、水槽全体のバランスが良くなります。各層に適した魚を組み合わせることで、まるで自然の生態系のような環境を作り出すことができます。
おすすめの上層を泳ぐ小型魚5選
小型の上層魚は、水槽の上部を華やかに彩る素敵な存在です。大きな水槽がなくても飼育できるため、初心者の方にも取り入れやすい魚たちです。
おすすめの小型魚がこちら
小型魚一覧
- ハチェットフィッシュ
- クラウンキリー
- 改良メダカ
- エクエスペンシルフィッシュ
- ゴールデンアカヒレ
ハチェットフィッシュ

胸部が手斧(ハチェット)のような形をしており、その独特のシルエットが特徴的です。
シルバーハチェット、マーブルハチェットなどの種類があり、水面を滑るように泳ぐ姿は見ていて飽きません。
ただし、非常に強いジャンプ力を持っているため蓋の隙間もしっかりと塞ぐ必要があります。
クラウンキリー

カラフルなメダカの仲間で、尾びれの美しさが特徴です。
性格が温和で混泳にも適しており、小型水槽でも元気に泳いでくれます。
初心者の方でも比較的飼育しやすい魚です。
改良メダカ

白ヒカリ、東天紅、魔王メダカなど、様々な品種があります。
上層を好んで泳ぎ、性格が温和なため他の魚との相性も抜群です。
日本の四季に適応している魚なので、温度管理も比較的容易です。
エクエスペンシルフィッシュ

細長い体形が特徴的で、上層を中心に活動する魚です。
性格が温和で、他の魚との混泳がしやすいという利点があります。
優雅に泳ぐ姿は、水槽に独特の雰囲気を与えてくれます。
ゴールデンアカヒレ
上層から中層を泳ぐ魚で、ヒレを広げた姿が非常に美しい種類です。
温和な性格を持っており、複数匹での飼育が推奨されます。
群れで泳ぐ姿は圧巻で、水槽に動きを与えてくれます。
小型の上層魚を飼育する際の注意点
- 水槽の蓋は必須です
- 浮き草を入れることで、より自然な環境を作れます
- 複数種を混泳させる場合は、性格の相性を確認しましょう
- 水質管理は種類によって異なるため、事前に確認が必要です
おすすめの上層を泳ぐ中型魚5選
中型の上層魚は、水槽に迫力と優雅さを同時にもたらす存在です。
一般的に15~30cm程度の大きさになるため、90cm以上の水槽が必要になります。
おすすめの中型魚がこちら
中型魚一覧
- バタフライフィッシュ
- シルバーアロワナ(若魚)
- レインボーフィッシュ(ポポンデッタ・フルカタ)
- ブラントノーズガー
- インドヨツメボラ
バタフライフィッシュ
水面を滑空するように泳ぐ独特の動きが最大の魅力です。
約10~15cmほどの大きさで、胸びれが大きく発達しており、まるで空を飛ぶような泳ぎ方をします。
ジャンプ力が非常に強いため、水槽にはしっかりとした蓋が必要不可欠です。
水面付近を優雅に泳ぐ姿は、見る人を魅了してやみません。
シルバーアロワナ(若魚)

上層を泳ぐ大型魚として有名ですが、若魚の段階では中型サイズ(15~30cm程度)で飼育可能です。
ただし、成長が早く最終的には90cm以上になるため、将来的な水槽の大きさを考慮する必要があります。
古代魚の風格があり、その存在感は群を抜いています。
レインボーフィッシュ(ポポンデッタ・フルカタ)

約10~12cmほどの大きさで、鮮やかな青い体色と黄色いヒレが特徴です。
群れで泳がせると、その美しさがさらに際立ちます。
弱アルカリ性の水質を好むため、水質管理には注意が必要です。
複数匹を一緒に飼育することで、より自然な行動を観察できます。
ブラントノーズガー
約15~30cmになる細長い体と独特の顔つきが特徴的です。
上層を好み、比較的混泳にも向いていますが他の魚を捕食する可能性があるため、混泳相手には注意が必要です。
古代魚のような風貌で、水槽に神秘的な雰囲気を与えてくれます。
インドヨツメボラ

約15~20cmほどの大きさで、水面付近を活発に泳ぎます。
特徴的な目を持ち、温和な性格で混泳に適しています。
水草水槽にも適応しやすく、管理がしやすい中型魚の一つです。群れで泳ぐ姿は壮観ですよ!
中型の上層魚を飼育する際の重要ポイント
- 水槽は最低でも90cm以上必要です。
- しっかりとした濾過システムを整える必要があります。
- 水温は22~26℃を維持しましょう。
- 定期的な水換えと水質チェックが重要です。
- 餌は種類に応じて、適切なものを選びましょう。
- 混泳させる場合は、魚のサイズや性格を十分考慮する必要があります。
コリドラスと上層魚の混泳は可能?

コリドラスと上層魚の混泳は、適切な環境を整えることで十分に実現可能です。
むしろ、異なる層を泳ぐ魚を組み合わせることで、より自然な水槽の景観を作り出すことができます。
コリドラスと上層魚の相性
コリドラスは南米原産の温和な性格を持つ底層魚です。
他の魚に危害を加えることがほとんどなく、主に底層で活動するため、上層魚と生活圏が重なりません。
また、性格が穏やかでストレスにも強いため上層魚との混泳に適しています。
おすすめの上層魚との組み合わせ3選
コリドラスとの混泳に相性が良い上層魚
- ハチェットフィッシュ
- クラウンキリー
- ゴールデン・デルモゲニー
ハチェットフィッシュは上層を泳ぐ代表的な魚で、穏やかな性格を持ち、コリドラスとは生活圏が完全に分かれます。ただし、ジャンプする習性があるため、水槽には蓋が必要です。
クラウンキリーはメダカの仲間で、上層を好む小型魚です。温和な性格でコリドラスとの相性が抜群で、飼育も比較的容易です。
ゴールデン・デルモゲニーは、細長い体が特徴のサヨリの仲間です。上層をゆったりと泳ぎ、コリドラスを脅かすことがないため、水槽に優雅さを添える存在として人気があります。
快適な環境作り
管理項目 | 詳細 |
---|---|
水槽サイズ | 60cm以上の水槽を使用。十分な遊泳スペースの確保が必要。 |
水質条件 | 温度:22~26℃、pH:6.5~7.5、水硬度:中程度を維持。定期的な水質検査と水換えを実施。 |
レイアウト | 底層にコリドラス用の隠れ家、上層魚には浮き草を設置。両者が快適に過ごせる空間づくりを心がける。 |
給餌方法 | コリドラスには沈下性の餌、上層魚には浮上性の餌を使用。それぞれの魚が十分に摂餌できるよう配慮。 |
混泳時の注意点
混泳を成功させるためには、いくつかの重要な点に注意を払う必要があります。まず、過密飼育は避け、適切な数の魚を維持することが大切です。また、複数種を飼育することになるため、より慎重な水質管理が必要になります。
日々の観察では、魚の状態や行動をよく見て、異常がないかチェックしましょう。給餌の際は、全ての魚が十分に餌を食べられているかを確認することも重要です。特に、上層魚とコリドラスでは餌の取り方が異なるため、それぞれの魚に合わせた給餌方法を工夫する必要があります。
コリドラスと上層魚の混泳には適切な環境整備と日々の管理が欠かせませんが、これらの点に気を配ることで混泳を楽しむことができます。
総括:水槽の上層を泳ぐ小型・中型でおすすめの熱帯魚
この記事のポイントをまとめています。
- 水槽の上層を泳ぐ熱帯魚
- 飼育するときのポイント3つ
- 水槽の蓋をしっかり設置すること
- 浮き草を活用すること
- 混泳の工夫をすること
- おすすめの上層を泳ぐ小型魚5選
- おすすめの小型魚がこちら
- ハチェットフィッシュ
- クラウンキリー
- 改良メダカ
- エクエスペンシルフィッシュ
- ゴールデンアカヒレ
- おすすめの上層を泳ぐ中型魚5選
- おすすめの中型魚がこちら
- バタフライフィッシュ
- シルバーアロワナ(若魚)
- レインボーフィッシュ(ポポンデッタ・フルカタ)
- ブラントノーズガー
- インドヨツメボラ
- コリドラスと上層魚の混泳は可能?
- コリドラスと上層魚の相性
- おすすめの上層魚との組み合わせ3選
- 快適な環境作り
- 混泳時の注意点